活動団体 広島工業大学



製作した競技フィールドやロボットの様子です。

2008年に広島工業大学にて立ち上げられた。2008〜2010年にHITチャレンジによる助成を受け、
情報系の学生団体:零壱会、技術系サークル:科学部らの共同により運営される。
HITチャレンジ助成中は夏休み期間に「レスコンシーズ安芸版 工作教室」と題し、
小学生対象の公開講座を実施、またレスコンシーズジャンボリー in Kobeの運営協力を行っていた。

2011年以降は外部予算を得ず、科学部を中心とした運営へ移行し小規模なイベントが主となるが、
2011年12月には神戸青少年科学館で行われたレスコンJr.神戸大会でのexミッション体験コーナーの実施、
2012年2月には広島市西地域交流センター:いきいきプラザでのサイエンスカフェなどの開催した。


競技フィールド
競技用に用いられたフィールドは2008年当初、「宮島フィールド」「市街地フィールド」の2つであったが、
2009年に二次災害の危険性を体験させる「山間部フィールド」の導入、2010年にはexミッションが追加された。

特長として、広島のシンボルである宮島・厳島神社や市内・原爆ドーム等を模した建物の配置、
芸北地区で多発する土砂災害をモチーフとしており、地域性の強いフィールドとなっている。
これは参加者が災害現場をイメージしやすくなるほか、現実に起こり得る災害について想像させ、
防災意識を強めてもらいたいという狙いがある。

@宮島フィールド
厳島神社周辺及び弥山を模したフィールド。高低差のある山を踏破するためにはサブクローラー
アームの上げ下ろしが必須。要救助者以外に、重要文化財との接触回避という注意点がある。大きな
障害物などは無く、レスクロの特徴である「段差踏破」と、周辺物を壊さない「文化財保護」といった
操作技術とやさしさを身につけるのに最適なフィールドとなっている。

A市街地フィールド
広島市内中心部から広島駅前を模したフィールド。ビルや路面電車が配置されており、
接触事故が起こりやすい。道幅が狭いため方向転換も難しく、難易度が高い。

B山間部フィールド
芸北地域を想定したフィールドである。(安芸版フィールドでは珍しいが)特定のランドマークはなく、
急斜面・緩斜面の山部分と、道となる部分があるのみ。要救助者の乗ったストレッチャーを牽引した瞬間、
通行してきた道が土砂崩れ(を模した障害物)によって塞がれるギミック(ソレノイドを使用)がある。
開始前に想定していたルートが通れなくなるため、その場で別ルートを考える必要がある。
これは参加者に災害現場の状況が刻一刻と変化することを想起させる狙いがある。土砂崩れギミックには
電源が必要だが、他フィールドでは土台となっている板と山部分のみで構成されており、
運搬・展開が比較的容易となっている。


ex(エクストラ)ミッション
競技を終了した参加者を対象としたエクストラミッション。通常の搬送ミッションとは異なり、
要救助者を救出する前段階の「要救助者の探査」「掘削(ガレキ除去)」をモチーフとしている。

Cガレキ除去ミッション
ガレキに阻まれレスクロでの救助が出来ない現場にて多関節型のアームロボットを用いて
要救助者の搬送路を切り開く。レスキュー教室で実演のあったエンジンカッターなどの
救助機器をイメージした競技であり、レスキューの疑似体験となることをねらった。

D人命探査ミッション
人の入れない建物内での遠隔探査がモチーフ。操縦者はフィールド全体を直視できず、
レスクロに搭載されたカメラからの映像のみを頼りに情報収集・要救助者の捜索を行う。
ロボットにより得られた情報のマッピング体験、トリアージの概念など実践的な競技である。

レスコンシーズ安芸版の紹介 2010年版2011年版


レスコンシーズ安芸版 工作教室
2008〜2010年の8月下旬に広島工業大学内にて開催された。
開催形式として「レスキュー教室」「工作教室」「救助体験競技」の3つからなる。

レスキュー教室
 消防署のレスキュー隊を講師として招き、実際のレスキュー活動について、
 参加者に理解を深めてもらう。また実際に使用される装備の実演も行われる。

工作教室
 マニュアルを基に参加者自身でレスクロを組み立てる。レスクロはあらかじめ半完成状態にしておき、
 参加者はサブクローラーアーム、牽引用フックの取り付けを中心として行う。

救助体験競技
 レスクロの組立が終了した参加者に、フィールドを用いて競技を行ってもらう。
 この形態は大学祭や地域イベントなどにブースを出展することで、競技のみの体験も
 可能で、来場者には操作説明・競技体験の他、レスコンそのものについての啓発も行う。